どうも、太陽です。
鶏が先か卵が先か――意味やビジネスの事例を徹底解説!
「鶏が先か卵が先か」という言葉を聞いたことはありますか?
このフレーズは、因果関係がはっきりしない事象を指す際によく使われます。
意味としては、次のような状況を表します:
- 「どちらが先か分からない」「どちらが原因か分からない」
- 「一方が存在するためには、もう一方も必要」という矛盾
たとえば、鶏が卵を産むのだから鶏が先かもしれない。
しかし、鶏そのものが卵から孵化するのだから卵が先だとも言える。
このように因果関係が曖昧な状況は、科学からビジネス、社会問題に至るまで幅広く存在しています。
この記事では、そんな「鶏が先か卵が先か」の考え方を軸に、ビジネスや社会現象における具体的な事例を紹介していきます。
興味のある方はぜひ読み進めてください!
1 鶏が先か卵が先か――事例集
a. ESG企業の例
ESG(環境・社会・ガバナンス)は、現代のビジネスにおいて欠かせないキーワードです。
企業が持続可能な発展を目指す際に、ESGへの取り組みが重要視されています。
ここで「鶏が先か卵が先か」の問いが浮かびます。
- 「ESGに積極的に取り組む企業だからこそ企業価値が上がる」のか?
- それとも、「企業価値が高いからESGに取り組める余裕がある」のか?
この因果関係は、業種や状況によって異なります。
たとえば、ESGに注力することで投資家からの評価が上がり、結果として企業価値が向上するケースもあります。
一方で、もともと盤石な経営基盤がある企業がESG活動を展開しやすいという側面もあるでしょう。
b. 貧困と知性の関係
低所得者層には以下の特徴が見られるという統計があります:
- 健康意識が低い
- 遅刻が多い
- 金銭管理能力が低い
では、この因果関係はどうでしょう?
「貧困が人間性や知性に影響を及ぼすのか?」それとも、「もともと人間性や知性に問題があるから貧困に陥るのか?」
研究結果によれば、「貧困に陥ると知性が鈍る」という可能性が指摘されています。
たとえば、生活費に追われる状況では、脳のリソースが奪われ冷静な判断がしにくくなるそうです。
そのため、困窮している人がさらに困難な状況に陥るという負の連鎖が生まれやすいと言えます。
c. エリートと不平等への寛容性
アメリカで行われた調査では、次のような結果が報告されています。
- 超エリート(例:イェール大学生)は、費用対効果を重視し、人道的配慮よりも効率性を優先する傾向が強い。
- 一般市民に比べて「寄付を減らし、自分の利益を重視する割合」が2倍高い。
この結果を踏まえ、次の疑問が浮かびます。
- 「エリートだから不公平を許容するのか?」
- それとも、
- 「不平等に寛容な人がエリートになりやすいのか?」
また、教育環境の影響も指摘されています。
大学の講義で不平等な社会の実例に触れ、議論を重ねることで、心理的に不平等を受け入れる度合いが高まる可能性もあるのです。
こうしたエリート層が政策立案に関わることが多い現状では、不平等に対する心理的な寛容性が社会全体に影響を及ぼしているとも言えます。
つまり、格差に寛容なのがエリートなので、アメリカにおいて超格差社会が持続しているのは「エリートがのさばっているせい」なのかもしれないのです。
僕は、超効率主義者です。
「この世の中で成功を収めるためには、人と同じやり方や努力では不十分だ」と考えており、そのため効率を最優先にしています。
「格差に寛容かどうか」について言えば、僕は一定の寛容さを持っています。
格差問題には、「税率を調整することで解決すればよい」と考えています。
たとえば、金持ちがやる気を失わない程度の税金を課すことで、格差を是正しつつ、社会全体の活力を保つべきだと思っています。
で調整すればいい」、つまり「金持ちがやる気を失わない程度に税金を取ればいい」と思っています。
D 経営陣の女性比率が30%を超える企業の利益率は?
山口周氏が「経営陣の女性比率が30%を超える企業は利益率が高い」という内容のマッキンゼーのレポートについてツイートしていました。
これに対して、田端信太郎氏が興味深い指摘をしています:
「女性経営陣が多いから利益率が高い、というよりは、女性エグゼクティブは利益率の高い会社に集まる(女性はリスク回避傾向があり、勝ち馬に乗りたがる)、という可能性も論理的には考えられるので、誰か因果関係を分解してほしいな」
この意見は、因果関係の解明が難しい「鶏が先か卵が先か」の典型的な事例と言えるでしょう。
具体的には以下の2つの可能性が考えられます:
- 女性経営陣が多いから利益率が高くなる。
- 利益率が高い企業だから女性エグゼクティブが集まりやすい。
さらに、女性がリスク回避的な傾向があるという仮説を考慮すると、「利益率の高い、安定した企業に女性エグゼクティブが集まりやすい」という側面があるかもしれません。
こうした議論を深掘りするには、より詳細なデータと分析が必要です。
E. 自分の話は内容で共感されているのか、それとも相手によるものか?
あなたも、「この人は自分の話を分かってくれる!」と感じた経験があるかもしれません。
しかし、よく考えてみると、その共感は話の内容そのものに対するものではなく、「共感しやすい人」に話をした結果である場合も多いのです。
次のような疑問が浮かびます:
- 自分の話が共感されたのは、話の内容に筋が通っていたからか?
- それとも、そもそも共感しやすい相手だったからか?
試してみる方法
たとえば、あまり共感しないタイプの人に話をしても、同じように共感してもらえた場合は、「話の内容自体が共感を呼んでいる」と言えるでしょう。
反対に、共感しやすい相手だけに話している場合、話の内容そのものよりも、相手の性質に依存している可能性が高いです。
行動のヒント
自分の話がどれほど「筋の通った、共感されやすい話」なのかを確かめるには、普段関わらないタイプの人と話してみることが有効です。
音声通話アプリ「Gravity」などを利用して、幅広いバックグラウンドを持つ人々に話してみるのも良いでしょう。
こうした試みは、自分の話の妥当性や普遍性を確認するために役立ちます。
F メンタルが良好だから筋トレができるのか、それとも筋トレをするとメンタルが良くなるのか?
「メンタルが良好だから筋トレができるのか、それとも筋トレをするとメンタルが良くなるのか?」という因果関係の議論は興味深いテーマです。
トップアスリートの中には、意外にもメンタルの問題を抱えている人が少なくありません。
その典型例として挙げられるのが女子テニス選手の大阪なおみさんです。
この事例を見ると、「筋トレをしても必ずしもメンタルが良くなるわけではない」と言えるかもしれません。
ただし、大阪なおみさんが統計的に「外れ値」である可能性も考慮する必要があります。
真相は不明ですが、このテーマには多面的な分析が必要です。
G. 性への関心が薄くなると死亡率が高くなるのか、非モテだから死にやすいのか?
いっちー@バーチャル精神科医さんのツイートと、それに対するひかりん@婚活阿修羅Ⅱさんの反論リツイートを元にした議論です。


このテーマにおいて因果関係を検討する際、次のような視点があります:
- 「性への関心が薄いことが死亡率を高める」という仮説
性への関心の薄さが健康的な生活習慣に影響を与えたり、心理的な孤独感を生み出す可能性を指摘するもの。 - 「非モテであることが死亡率を高める」という仮説
社会的なつながりが少ないことで健康リスクが高まることを説明するもの。
現実的には、性への関心やモテることが直接的な要因というより、それらが心理的・社会的な影響を通じて間接的に健康状態に影響を与えると考えられます。
H. 本物だから長く続けられるのか、長く続けたから本物になったのか?
このテーマも「鶏が先か卵が先か」のジレンマに当てはまる事例です。

1. 本物と継続の関係
「本物であるからこそ長く続けられる」という意見は納得感がありますが、「長く続けることで本物になる」という逆の主張もあります。
これには「本物をどう定義するか」が重要なポイントです。
- 本物=天才と定義すると、いくら長期間トレーニングを積んでも、誰もが天才になれるわけではないでしょう。
- 一方で、努力を続けることによって本物に近づくという意見もあります。
2. ポストと実力の関係
似たテーマとして、「実力者だからポストに就けたのか、それともポストに就いたから実力がついたのか?」という議論があります。

ふろむだ氏によれば、「ポストにつけば急成長するケースが多い」とのことです。
この見解は、「地位が人を作る」という考え方を裏付けています。
つまり、実力とポストは相互に影響し合う関係にあると言えるでしょう。
補足:関連する本の紹介
このような「鶏が先か卵が先か」の事例については、脳科学者・池谷裕二氏の著書「寝る脳は風邪をひかない」に多くの面白い話が収録されています。
本書は、脳科学の観点からこうした因果のジレンマを掘り下げています。
今後の更新について
この記事では、「鶏が先か卵が先か」の事例を紹介し、その因果関係を考察してきました。
今後、さらに新しい事例を追加し、更新していく予定です。
引き続き、「鶏が先か卵が先か」の議論を楽しみながら考えていきましょう。
ではこの辺で。(3973文字)
このブログは個人的見解が多いですが、本・記事・YouTube動画などを元にしつつ、僕の感性も加えて、なるべく役立つ・正しいと思われる記事を書いています。
あくまで読者がさらに深く考えるきっかけとなればいいなぁという思いですので、その辺は了解ください。