どうも、太陽です。(No143)
突然ですが、「弁護士のスキルを上げるにはディベートは有効である」というタイトルの記事を書きます。
タイトルに興味がある人は続きをお読みください。
1 弁護士とディベートの似ている部分とポジショントークについて。
いきなりですが、弁護士は依頼人から弁護を頼まれて、依頼人に有利になるように仕事をします。
ディベートは特定のテーマについて、肯定派と否定派の立場に分かれて意見を戦わせ、「最終的に勝敗を決める討論のこと」を指します。
ディベートにおいて、肯定派の側だった人が、逆に否定側につく場合もあります。
つまり弁護士のようにどちらか片方の味方につく、という意味では同じといえます。
世の中には「ある程度の客観的な事実」というものが存在し、それは証拠や論拠などを元に、構築していきます。
裁判所では「ある程度の客観的な事実」、または「真相」を求めて争い、勝敗をつけます。
で、民事裁判では、原告(裁判を起こした人)と被告(起こされた人)にはそれぞれ弁護士がつき、争います。
(民事裁判では弁護士などをつけない本人訴訟もあります)
弁護士の仕事は「依頼人(原告や被告、どちらかの側)をいかに勝たせるか」です。
勝敗や裁判結果を判断するのは裁判官です。
ディベートにおいては、肯定派と否定派で争い、勝敗を判断するのはオーディエンス(顧客)です。
ともかく、僕が言いたいこととして、世の中には「ある程度の客観的な事実」というものが存在するのです。
で、それを完全に解明・証明するのが至難の業のときがあり、「その証明の難しさを利用して、自身の有利になるように立場を築こうとする者たちが世の中には多いという事実がある」、つまり世の中はポジショントークの者だらけ、と言いたいのです。
科学者は「ある程度の客観的な事実を追求する人達」であり、敵・味方とか、好き嫌い・えこひいきをなるべく排除します。
ひろゆきの強みとして、ポジショントーク重視というより、世の中の事実を追求する姿勢があります。
で、「世の中において間違っていることや、この人、嘘をついているな、と思ったら、味方でも刺す姿勢が、性格の中に刻み込まれている」といいます。
ポジショントークをする人にとっては、「自分に不利な事実を追及される」と嫌ですから、ひろゆきとの討論はある意味、地雷でもあります。
ある意味、「ポジショントークがあまりない人」が最強であり、なぜなら事実を追求しており、科学者的態度だからです。
(反論されようが、事実は事実なので、論破されにくいです)
2 僕の身内に起きた事例。
ここで、僕の身内に起きた事例を書きます。
僕の姪っ子(中学1年生。私立中学に特待生で合格。期末テストでクラス1位の成績)と妹(姪っ子の母親)と僕で討論した際の出来事です。
僕の妹は元旦那と離婚しており、僕の意見としては、「五分五分ぐらいでお互いに悪いことがあり、離婚した」と思っています。
しかし、姪っ子は離婚した理由として、「妹のほうが悪い」と思っており、元旦那派なのです。
また、元旦那の意見はだいたい正しく、「妹の意見はだいたい間違っている」と思っています。
他にも、価値観などが、姪っ子は元旦那と似ており、育児・世話は妹のほうが多くしてきたにもかかわらず、妹を困らせる行動ばかりします。
元旦那は大の旅行好きであり、普段の生活でもかなり節約をしてまで、奮発して旅行に行こうとします。
(元旦那は教育にも金をかけたがらず、「大学も行く必要はない」と考えていましたが、妹は姪っ子を大学に行かせたくて中学受験をさせて、対立の芽を生みました)
コロナが東京で3万人を超えた2022年7月22日現在でも、7月後半か8月前半ぐらいに北海道や沖縄など、姪っ子を連れて旅行に行こうとしており、それに対して、妹が怒り、反対したのです。
姪っ子は「楽しいことが好き」で、楽しさを味あわせてくれる旅行なら大歓迎であり、「コロナに罹ってもいい」と言っています。
対して、妹は現在、病弱のため、ワクチンも打っておらず、コロナに罹るのはかなりの不安なのです。
(「いずれは病弱だけどワクチンを打つか」、それとも「ワクチンを打たず、コロナが広まって感染し、重症化するか?」の2択を迫られると思います)
後の後日談ですが、コロナがかなり弱体化したころ、妹はコロナに罹りましたが、何とか生き残ったことを報告しておきます。
今回、姪っ子が「旅行に行きたい!」とわがままを言っていたので、僕が駆り出されました。
で、僕はあくまで妹側の弁護人として、参加したつもりです。
(つまり、バリバリのポジショントークです)
まず、姪っ子は「学校にいてもコロナに罹るし、なぜならクラスの人が沖縄旅行に行っているなどしているからだ」といいます。
「学校にいてもいずれコロナに罹るのなら、旅行に行ってコロナに罹っても同じだ!」というのです。
僕は以下のように反論しました。
「確率が違う」と。
例えば、「降水確率20%なら、そこまで雨が振らないですが、50%ならかなり雨が降る可能性が高く、80%ならほぼ雨が降るといっても過言ではない」というたとえ話です。
ちなみに、「降水確率のもっと詳しい大人向けの説明」は以下の記事に書いてあります。
https://data.wingarc.com/chance-of-rain-10018
「学校にいてコロナに罹る確率が、例えば10%ぐらいなら、旅行に行ってコロナに罹る確率は40%ぐらいかもしれない」といったふうに説明しました。
しかし、姪っ子はいくら言っても理解しません。
そこで、僕が言ったのが、今の時期に沖縄に旅行に行く家庭は、リスクを軽視し、能天気で世の中を甘くみているバカな家庭だと定義しました。
そして、逆に、今の時期に旅行に行かない家庭はリスクをちゃんと考え、慎重に行動する頭のよい家庭だ、と主張しました。
(姪っ子を説得するためです)
で、姪っ子に対し「バカな家庭と、頭のよい家庭のどっちがいいの?」と聞いたら、「バカな家庭」と言ったのです。
そして、僕は「へぇー、バカな家庭を選ぶんだね」と皮肉を言い、それ以降、だんまりです。
さすがに、「自分からバカな家庭を選ぶ」と、気が引けるのでしょう。
元旦那を盲信している姪っ子は「バカな家庭の側につくのか?」という意味も込めています。
「頭のいい妹側の家庭につく気はないのか?」という意味でもあります。
僕は「離婚の原因は五分五分ぐらいで双方が悪い」と思っていますが、妹側の弁護人ですから、妹に有利になるように主張しました。
このように、「ポジショントークで自分らに有利になるように」人は主張します。
ですから、誰かが第三者の悪口を言っている場合、それを鵜呑みにすると危険な場合があります。
また、第三者からも聞かないと、「客観的な判断はできない」と思います。
ポジショントークに加えて、「好き嫌いなどのバイアス」がかかると、事実を歪めるケースがあります。
誰かを嫌いな場合、その人を低めに評価したいバイアスがかかり、いろいろな情報を低く提示してくるのです。
科学者のように、事実や真相を知りたい僕としては、変なバイアスがかかった意見は基本的に聞きたくないので、バイアスを差し引いて判断するようにしています。
確証バイアスという言葉があります。
自分がすでに持っている先入観や自説を肯定するため、「自分にとって都合のよい情報ばかりを集める傾向性のこと」をいいます。
最初から、結論ありきであり、その結論を強化する証拠や言説ばかりを集めて主張してくるので、タチが悪いのです。
(反論はあまり耳に入れません)
仮説や自説を持つのは大事ですが、「間違いがある」と思ったら、方向転換できるのが科学者の態度の人です。
ちなみに、起業やスポーツの世界では、バイアスがかかったポジショントークをしていると、足元をすくわれます。
起業やスポーツの世界は厳しく、事実を指し示してくるからです。
自分の中での結論ありきのストーリーを描いて起業をしても、事実は事実であり、その結論にビジネスやスポーツは向かってくれません。
だからこそ、起業やスポーツの世界では科学者の態度は必須なのです。
(確証バイアスを除くのは最低限です)
以上、いろいろと話を広げてきましたが、「弁護士のスキルを上げるにはディベートは有効だよ」という話や「世の中はポジショントークの者だらけ、なので注意が必要だよ」という話でした。
ではこの辺で。(3407文字)
このブログは個人的見解が多いですが、本・記事・YouTube動画などを元にしつつ、僕の感性も加えて、なるべく役立つ・正しいと思われる記事を書いています。
あくまで読者がさらに深く考えるきっかけとなればいいなぁという思いですので、その辺は了解ください。
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