どうも、太陽です。(No166)
突然ですが、差別とは「差をつけて扱うこと。わけへだて」という意味です。
つまり、「差別待遇」のように使います。
ですが、「区別すること。けじめ」という意味もあります。
「商品の差別化を図る」と使います。
ここでは差別と区別を「辞書通りの意味」とは捉えません。
差別は「人やものの取り扱いに差をつけること」の意味で使うことにします。
例えば、「性別、人種、病気、住んでいる場所など、本来持っているものに差を作って、不当な扱いをすること」という意味です。
それに対して 「区別」は、単に「違いによって分けること」とします。
例えば、「日本人と外国人」や「男子と女子」などが該当します。
この「差別・区別は実はポジショントークのための攻撃である」というのが今回の記事の主な内容です。
詳しく知りたい方は続きをお読みください。
1 差別と区別の例。
いきなりですが、差別というと「偏った見方で、見下している感」を感じます。
ですから、差別は禁止されています。
男女差別も、動物的・本能的な部分はともかく、大学受験や就職や管理職などの社会的な部分では減りました。
男女差別は難しい話でして、海外ではトイレも男女別に分けられていない場所があります。
しかし、銭湯などの入浴では、未だに男女別に分けられています。
さらに、スポーツでも、男女で種目が違う場合が多いです。
(卓球は男女混合もあります)
これは、「男女の明らかな性による違いがあるから」だと言えそうです。
区別の具体例に、男子と女子が入っていることからも明らかです。
性別では差別の分類に入っていたのに、男子と女子では区別に入っており、複雑です。
また、「あなた、男らしくないよね?」と言う場合、差別でしょうか?区別でしょうか?
「男らしい=社会的な意味」であれば、差別かもしれません。
「男らしい=性欲が強い」の意味であれば、動物的・本能的なので区別かもしれません。
どちらにせよ、言われた側はいい気分がしない人が多いでしょう。
また、差別は「集団という概念あってこそだ」とも言えます。
個人対個人の間で、「あなた、太っているね?」と言ったら、差別ではなく、悪口です。
しかし、個人対個人の間の話でも、「アメリカ人だから、太っているんだね」となったら、差別的になります。
アメリカ人という集団が背後にあると、言い方次第では差別になるのです。
しかし、「日本人と外国人という括りなら、区別だ」と書かれていました。
では、「外国人だから、太っているんだね」はどうでしょうか?
これだと、微妙な感じです。
「外国人差別をするな!」という声も聞こえそうですが。。。
パワハラにせよ、セクハラにせよ、相手の感じ方次第ではあります。
イケメンや好きな人にセクハラじみたことをされても、「セクハラだ!」とおそらく訴えないでしょう。
2 差別・区別とはポジショントークのための攻撃である。
では、差別・区別をするときとはどのようなときなのでしょうか?
それは相手を攻撃するときでしょう。
差別で攻撃すると、最悪、訴えられるのでできませんが、区別で相手を攻撃することはできます。
区別とは、ある意味、仕分けであり、「学歴フィルター」も入るでしょう。
ところで、差別の具体例は「性別、人種、病気、住んでいる場所」です。
区別の具体例は「日本人と外国人」や「男子と女子」などがあり、どちらも属性です。
属性があると、人は色眼鏡で見てしまい、差別や区別をしてしまうのです。
学歴も職業も年齢も年収も、人によっては婚活では重要要素です。
属性を見ずに、相手を選ぶのは至難の業です。
メタバースの一種である音声通話アプリのGravityでは、「アイコンと声と会話だけ」で判断されるので、ある意味、属性が分からない面白い場所です。
しかし、現実世界は「属性がけっこう丸わかり」であり、色眼鏡なしに人をジャッジするのは不可能です。
就活では学歴フィルターにより、能力の仕分け(区別)をし、結婚では外見や年収や年齢などで仕分けをします。
また、属性とは、例えばエニアグラムという性格分類も該当します。
「この人はタイプ1だ」などと判定する理由は、属性があると、相手を見定めるのにショートカットできるからです。
もしくは、「科学的な統計的な法則パターン」をたくさん知識として身につけておけば、人をジャッジするのに同じく労力の負荷を減らせます。
そうなのです。
人が区別するときは、ショートカットをしたいとき、さらに自分のポジションを守るために相手を攻撃するときです。
相手と敵対関係になったとき、例えば「中卒だからだよな」というふうに学歴により、区別攻撃をします。
もしくは「東大なのに使えないヤツだ」と表面上、実力が格上の人にも区別攻撃をします。
「上級国民なんだから、それ相応の責任をとれ!」となったら、これも格上への区別攻撃です。
差別は攻撃のためにはなかなか使えません。
ですが、「男のくせに、こんなこともできないのか!」とよく言われ、これは差別攻撃とも言えます。
ともかく、差別・区別攻撃はポジションを守るために、「敵対関係の相手を攻撃するモノ」なのです。
そして、差別・区別攻撃は集団や属性ありきです。
しかし、「◯◯さん、こんなこともできないの!無能ね」は、どうなのでしょうか?
集団でもなく、個人対象ですし、属性もありませんが、攻撃しています。
単なるパワハラでしょうか。
ここまで考えると、「言葉の定義や運用は非常に難しいなぁ」と感じます。
だからこそ、「誹謗中傷や名誉毀損の線引きも難しい」と思うのです。
ブラックジョーク(嫌味や皮肉)も、頭の悪い相手だったら、理解できていないかもしれません。
ブラックジョークは巧妙な攻撃です。
3 差別・区別をする人とは?
では区別する人とはどんな人なのでしょうか?
1つ目は、繰り返しますが、ショートカットをしたいときです。
属性を知れば、ある程度は相手の素性や能力などが把握できます。
僕が「エニアグラムやBIG5など」を勉強していたり、「科学的な知識(法則やパターン)」を頭に大量に叩き込んでいるのは相手を効率的に知りたいからです。
学歴フィルターや、婚活の足切りなどでも使われます。
そして、相手を攻撃する際にも、区別を使うのは前に書いた通りです。
こういう立場にいる人が区別を使います。
では差別をする人とはどんな人でしょうか?
差別は法律に触れることもあるので、表立ってはやりにくいです。
ですが、それでもやる人はいます。
そういう人は頭が悪い人だと思うのです。
今でいえば、ロシア人は差別攻撃の対象になってもおかしくありません。
(頭が悪い人にとっては)
ですが、ロシア人の中にも「戦争反対の人」がいるわけであり、一概にロシア人全員に憎悪を向けるのはおかしい話でしょう。
つまり、差別をしてしまう人は世の中の複雑性に耐えられない人であり、シンプルじゃないと理解できない人なのです。
世の中は複雑系ですが、頭が悪い人はそういう複雑さで物事を処理しているとパンクしてしまいます。
だから、自分の少ない経験のサンプル数を一般化して、「ああいうタイプはこれだからな」と決めつけたり、そこまで調べずに答えや結論に飛びつくのです。
そして、偏った見方で、相手を攻撃します。
また、頭が悪いので、相手の言葉も正確に理解できません。
言葉尻を捉えて、誤読した上で、突っかかってきます。
区別のほうがまだ仕分けの意味があり、現実認識力がありますが、差別は偏っているので、現実を歪めています。
以上、差別・区別についてかなり深堀りして書いてきました。
参考になる方がいれば幸いです。
さて、かなりの超絶お勧め本を再度、紹介して終わりとします。
この本は2022年に読んだ中で、No1の完成度の新書でした。
橘玲氏は裏切りません。
2023年に発売された、「バカと無知」を超えた、橘玲著の単行本が以下です。
僕は「自分の保存用(何度も読む)」と、「身内への貸出し用」のために2冊買いました。
以下の本もお勧めです。
言語運用力という意味ではかなり参考になる本です。
言葉の些細な意味の違いについて、気にかけて表現しています。
「観察力の鍛え方 一流のクリエイターは世界をどう見ているのか」
ではこの辺で。(3302文字)
このブログは個人的見解が多いですが、本・記事・YouTube動画などを元にしつつ、僕の感性も加えて、なるべく役立つ・正しいと思われる記事を書いています。
あくまで読者がさらに深く考えるきっかけとなればいいなぁという思いですので、その辺は了解ください。
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